バンギャ?!!〜ワタシのカレはバンドマン
ギターヒーロー!
「何かの…」


アタシは、

お財布からチケットを取り出して見つめる。


「罠かもしれない」


アタシの独り言が聞こえたらしく、

前に立っていたおばさんがちらっと振り返り、

不振そうな目でアタシを見た。



アタシは恥ずかしくなって、
そそくさとチケットをお財布に戻した。


今日は偶然ヒマだし、

とか、

家から下北まで、すぐ近くだし、

とか、

様子をみて、おかしいなと思ったらすぐ帰ればいいし、

とか、


アタシは自分を納得させるように、

いろんなことを思いながら、

電車にのりこんだ。
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