空き瓶ロマンス
プロローグ、ゴール



振り返ってみると、


本当に長い道のりだったんだな、と思う。



「……とりあえず、大学を卒業してからですね」



やっと私から出した『OK』に、彼は微笑んだ。


笑う事に慣れていないようなその表情は、
とてもぎこちない。



だけど私は、


それが何よりも優しい顔だと知っている。






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