最後の夏-ここに君がいたこと-
第二章
何もないこの町で誇れるものは、ただひとつ。
長谷川悠太。
町の誰もが誇りに思っている。
悠太は少しずつ有名になっていく。
嬉しいはずなのに、自分だけのおもちゃが、取られてしまったような気分。
何だか複雑な気持ちだ。
陸に話したら「嫉妬だな」と笑われた。
悠太が少しずつ遠くなって、
いつか私の手の届かない所に
いっちゃうんじゃないかって恐いんだよ。
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