僕の死に方
死亡計画進行中
 苛める側の人間というのは、本当の意味で強気に出る人間に対しては、案外弱いものだ。
 死のうと考える前の僕は、それほど強気な人間でも、積極的な人間でもなかった。
 だけど、理想的な死に方を目指している今の僕にとって、クラスのリーダー格だとか、そういった人間と対峙することに躊躇いはない。
 その甲斐あって、僕の目につくところでは、藤見正信への苛めは少なくなった。
 当然、僕が苛めの対象として目をつけられることもない。
 うざったい人間として、はぶられることくらいはあるだろう。でも、そんなことはどうでもいいのだ。

 まず、第一段階は無事にクリアー。
 次は、藤見正信に接近することだ。
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