天狗様は俺様です!
第三話 妖狐先生

 その学校は外観は今まで通っていた学校とほとんど変わりなかった。

 ただ二周りほど小さいかな? と思う程度で。



 始業式も昨日無事に終え、クラスへもすぐに溶け込めた。


 ……まあ、その最大の要因は数日前出合った川内くんにあるんだけど……。




 私は昨日、朝のSHRに紹介されたときのことを思い出した……。



「あ、実花ちゃん! 今日からヨロシクな!」

 後ろの方で彼がそう声をかけてきたのは、担任が黒板に私の名前を書いて、今まさに自分で自己紹介しようとしたときだった。


「川内くん!?」

 私は軽く驚いたように彼の名を呼んだ。


 事前に同じクラスであることは聞いていたし知っていたけど、本当に妖怪である川内くんが人間の学校にいて、しかもなじんでいるのを見ると奇妙な感じがした。


 それに何より、出来るならあまり顔は合わせたくなかったから……。



 そりゃそうでしょ?

 だって押し倒されたのよ!?

 またあんなことされたらたまったもんじゃない。





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