天狗様は俺様です!
最終話
「おはよう実花ちゃん、今日は早いね」
文化祭後のニ連休を終え登校すると、先に教室に来ていたミヤちゃんに笑顔で挨拶された。
「あ、おはよう……」
私は力なく返す。
二連休中、ずっとナギのことや私とカイのことを考えていた。
ナギが消えた直後は実感なんて湧かなかったけど、時間が経つほどナギの死が実感出来るようになってきた。
そして、その命と引き換えに私とカイが幸せになろうとしているという事実にも気付く。
そう、私達はナギを犠牲にして幸せになろうとしているんだ。
そう思うと元気がなくなってきた。
ミヤちゃんには悪いけど、今は明るく挨拶なんて出来ない。
でも、事情を知らないミヤちゃんは私を元気付けようとしてくる。
「元気ないなぁ……。そんな実花ちゃんにビッグニュース! なんと本日急遽転校生が来るんだって!」
「そうなんだ」
私はそっけない返事をする。
いつもだったらすぐにでもかぶりつく話題だけど、今の私にはどうでもいいことに思えてしまう。
「実花ちゃん……」
文化祭後のニ連休を終え登校すると、先に教室に来ていたミヤちゃんに笑顔で挨拶された。
「あ、おはよう……」
私は力なく返す。
二連休中、ずっとナギのことや私とカイのことを考えていた。
ナギが消えた直後は実感なんて湧かなかったけど、時間が経つほどナギの死が実感出来るようになってきた。
そして、その命と引き換えに私とカイが幸せになろうとしているという事実にも気付く。
そう、私達はナギを犠牲にして幸せになろうとしているんだ。
そう思うと元気がなくなってきた。
ミヤちゃんには悪いけど、今は明るく挨拶なんて出来ない。
でも、事情を知らないミヤちゃんは私を元気付けようとしてくる。
「元気ないなぁ……。そんな実花ちゃんにビッグニュース! なんと本日急遽転校生が来るんだって!」
「そうなんだ」
私はそっけない返事をする。
いつもだったらすぐにでもかぶりつく話題だけど、今の私にはどうでもいいことに思えてしまう。
「実花ちゃん……」