1LDKヤクザ彼氏と秘密の同居生活【完】
第3話:あたしの王子様



「聡ちゃん、おはよう」


「おう」



あたしの今の保護者代わりの聡ちゃんは、目をこすりながらフラフラと起き上がった。


聡ちゃんはヤクザのお兄さんなのにとっても優しい。



「ラミカ、コーヒー」


「はーい。今、食パンも焼けるから待っててね」



あたしのピンチから助けてくれて


家に帰れないあたしに一緒に住むかって言ってくれて


あたしが危険な目に合わないように、強い恒さんをボディーガードとしてつけてくれた。



ずっと、学校の図書館で読んでいた童話の中の王子様みたい人。



――そう、あたしにとって聡ちゃんは王子様みたいな存在なんだ。





< 41 / 262 >

この作品をシェア

pagetop