気まぐれ社長の犬
チョコは私の主食です

つまらない……


目の前には忙しそうに仕事をする響城さん。

でも私にできることと言えばその書類を社長秘書に持っていくぐらい。

はぁー…つまらない。


私は鞄からチョコを取出し口にいれた。

口の中で甘く溶けていく。


私はどんどん口に入れていく。


あ…なくなっちゃった。



「ちょっと出かけてきますね」


「おー。あっどこへ?」


「近くのコンビニです」


「じゃあついでに隣の銀行に金振り込んで来てくんね?渡すから」


「そういうことは人に頼まない方がいいと思いますよ」


「別にお前ならいいだろ」


「私に暗証番号を教えて、しかもお金まで渡すと?副社長がそんなではいけませんよ」


「はいはい……」



響城さんは渋々立ち上がった。



コンビニに着くと真っ先にチョコが並ぶコーナーに行っていつも買っているチョコをいくつもカゴに入れる。



「お前そんなに買うのかよ」


「ええ、すぐなくなってしまいますから。チョコがないと目も頭も働かないんですよ」


「へーそんなもんか」



そう言う響城さんのカゴを見ると炭酸ジュースが何本も入っていた。



「子供ですか」


「うっせーな。お前に言われたくねーよ」



んー…確かに。


私たちはカゴをレジに置き、会計を済ませるとコンビニを出た。



「次銀行ですよね」


「ああ」



銀行でお金を振り込み、帰ろうとした時突然大声で叫ぶ声が聞こえた。



「金を出せ!!お待ら静かにしろ!!」


「きゃー!!!」


「今度は銀行強盗ですか……」


「お前らそこに集まれ!!妙な真似したら撃ち殺すからな!!」



その声にみんなびくびくと一ヶ所に集まって行く。


犯人は4人…みんな拳銃を持っている。


なんか面倒くさいことになりそうだな。



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