さよなら、ブラック
あとがき
ネタバレ注意!
私がこの作品を書こうと思ったきっかけは、携帯小説で、レイプものや強引(身勝手)な男子が軽々しく描かれているのを見て(私はそのように感じたので)、
「もうちょっと深く考えてみようよ、その先のことを」
と思ったからです。
わたしはこの物語に、大きく3つのメッセージを込めたつもりです。
ひとつは、「男性に乱暴に扱われると、前に進む力、信じる力を奪われる。」ということ。
もうひとつは、「本当のイケメンは心の目で見て探してほしい。」ということ。
男性に傷つけられた心の傷は、簡単には癒えません。
それを癒すことができるのは、時間の経過と大らかな愛。
この物語では、それが、歩でした。
慌てず、ゆっくりと、みちるの心に寄り添って、少しずつ傷を癒していってくれました。
しかし、歩はイケメンなのに、服のセンスだけはいまいちで、みちるには受け入れられませんでした。
でも、最後に歩が言っていました。
「俺の声は?」
「俺の手は?」
「俺ってどんな奴?」
と。
それは、目を閉じていても感じることのできるもの。
男を選ぶのに、「ファッション感覚は必要ない」というメッセージを込めたセリフでした。
もちろん、ファッションも格好いいに越したことはないけどね(笑)
だけど、もっと大事なものがあるよね、ということが言いたかったんです。