STRAY・CAT 〜ソノ指先ニ恋ヲスル〜《年上男と媚薬な契約》完
7―関係と見えない過去
     ☆☆☆☆☆



「見合いの話はどうなってる?」



「父はまだ諦めてないみたい。

どうしてそんなに嫌がるん
だってしつこく聞いてくるの」



「そうか。俺から何か手を
回してやれればいいんだが……」



「いいよ、それは。

高瀬の方から探りなんて
入れたら、あたし達の
関係が疑われちゃう」



『あたしが何とかするから、
あなたは何も知らない
フリをしてて。

絶対、金森と結婚したり
なんかしないから』



そう囁いて、あたしは
和樹の右頬にキスをした。


_
< 180 / 396 >

この作品をシェア

pagetop