まほろば【古代編】
【まほろばの章】(114P)
(1)
静かな森の中のぽっかりと空いた空間。
真ん中には大きく立派な木が聳えている。
その木の根元に背中に無数の矢が刺さって倒れている少年が一人。
少年は生命活動を放棄したかのようにピクリともしない。
鳥のさえずりさえ聞こえない静まり返った世界。
そこに――。
ガサリ。
草を掻き分けて今二人の人物が現れた。
一人は長身で細身の青年。
そして、もう一人は倒れている少年と同じ年頃の長い黒髪が印象的な美少女。
静かな森の中のぽっかりと空いた空間。
真ん中には大きく立派な木が聳えている。
その木の根元に背中に無数の矢が刺さって倒れている少年が一人。
少年は生命活動を放棄したかのようにピクリともしない。
鳥のさえずりさえ聞こえない静まり返った世界。
そこに――。
ガサリ。
草を掻き分けて今二人の人物が現れた。
一人は長身で細身の青年。
そして、もう一人は倒れている少年と同じ年頃の長い黒髪が印象的な美少女。