ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
10 危険な同居人との距離の、保ち方
     ☆☆☆☆☆



次の休みに当たる、水曜日。



――あたしの部屋には、
中サイズのキャリーバッグと、
もう一つ謎の荷物を持って
やって来た柚木クンがいた。


一方的な居候宣言からは
今日で四日目になるけど、
結局それまでの間も、夜は
あたしの部屋に泊めて
しまってる。


本当に帰る所がない、
お金もないと言われて、
半ば脅しみたいなもの
だったけど……

でもあたし自身も、どこか
もう諦めてるところがあった。


強い押しに流されたとは
いえ、二回も肌を合わせ、
社内では間違いなくあたし
しか知らないだろうって
いう、彼の素顔を見て。


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