何度忘れようとしても
CHAPTER Ⅴ
翌日の月曜日、ぎりぎりまで悩んだ末に仕事を休んでしまった。
今日までにやらないといけない仕事もなんとか土曜日に片付けたし
今日はどこともアポを取っていない。
よかった・・・
泣きすぎてこんなに腫れた目では、仕事にならない。

昨日は、帰りの電車の中からずっと泣いていた。

運転する孝昭の横顔とか
何かあったらいつでも言ってねと言ってくれた美智留の事とか
孝昭を思い出してしまった、教会式の事とか
プロポーズして振られた3ヶ月前の事とか

どんどんさかのぼって、出会った日の事も全部思い出して、泣いた。

< 100 / 222 >

この作品をシェア

pagetop