寂しがりやの猫
性欲
田村と別れて電車を降り、一人暮らしのマンションまで歩く。

もう 何年こうやって この道を歩いたんだろう。

駅まで 徒歩五分のこのマンションは、なかなかの好条件で家賃の割には広くて気にいっている。

いつまで ここに住むのかなぁ… とぼんやり考えながら マンションのエントランスに入ろうとした時。


「奈都!」


後ろから声をかけられた。


「え?」

振り返ると シュウが立っていた。


「シュウ… どうしたのよ…」


思い詰めたような顔に 少し心が痛む。


「どうしたって… 奈都に逢いに来たに決まってるだろ」


「なんでよ。もう私とシュウは 関係ないでしょ」


「関係なくない。俺は 忘れらんないよ」

切ない声で 囁かれ、植え込みの影で抱きしめられた。


「や、だ… やめてよ 」


「無理。我慢できねえ」

シュウは 強引に私の唇を塞ぐ。


「んっ… やっ…」

背中から尻までをゆっくりと撫でられ、抵抗する力を失っていった。


< 41 / 214 >

この作品をシェア

pagetop