7年目の浮気
4.

隠された心

待ちながら、涙が次から次へと溢れてくる。

好きなのは、わたしだけだったんだ。

今までも、ずっとそうだったのかも知れない。


「篠原さん、篠原さん!」


え?


声のするほうを見ると、加藤がいる。

茉莉花が連絡してから、10分も経っていない。


「加藤くん、もしかして会社にいたの?」

「え、ああ、そう。
それより大丈夫?どうしたの?」

「ごめんね、急に電話したりして…。」



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