バニラ
Vanilla*Extra

Extra1*誕生日は、甘い君と*

1月26日の今日を忘れる訳がない。

「恭吾」

恭吾の名前を呼んだあたしに、
「何?」

恭吾が言った。

「誕生日おめでとう」

「あら、覚えててくれたの?」

当たり前じゃない。

あたしは恭吾の奥さんなんだから、旦那の誕生日を知らないなんてありえない。

「だから、あたし…ね?」

「んっ?」

「あたし、何でもするから。

どんな雑用でも、命令でも」

そう言ったあたしに、
「どこかの家政婦さんみたいだね」

恭吾が笑った。
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