西野くんの偽カノジョ
10*秘密のアルバイト



ーーーーー…



つばきちゃんが転校して少し経った今、いよいよ冬の季節がやってきました。



寒くなってきた11月ももうすぐ終わり。



そして、なんとか今も西野くんとはケンカをせず続いています。



でもね…完璧タイミングを逃してしまったんだ。



「もう…今更聞けないよ…」



もし過ぎちゃってたらどうしよう。



なんで聞きやすい最初の時期に聞かなかったんだろう。



今、聞いたら何だか怪しまれそうだしな…



あたしはぽつんと席に座って頭を抱え込んでいた。



「結衣、どうしたの?そんな顔して。



小テストの点数悪かったの?」



まだそっちの方がマシ…



だって期末で頑張ればどうにかなるもん。



あたしはフルフルと首を横に振った。



「じゃあ、どうしたの?」



「実は………



西野くんの誕生日が分かんないんだよね。」



はぁ…



もう溜め息つくしかないよ。






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