強引な次期社長の熱烈プロポーズ
第1章

1.メモ

(あぁ、気持ちいい。)

ふわふわと浮いた感覚。
心地良い腕の感触。体が火照っている。


トサッ


(あ…もう終わり?
気持ち良かったのに…もうちょっと…)


私は意識が薄れる中で目の前の腕を掴んだ。


「……」

なんの反応もないかと思ったその腕は、ゆっくり私の髪を解きほぐす。
何度も何度も。

温かく、安らぐこの手。


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