愛しい人~出逢いと道標~
目的地のない旅立ち
外で見る十二月の空は眩しいくらいに青かった。



コンビニの駐車場脇にあるガードレールに腰をかけ、空を見上げる。

眩しく、高い青い空。



飛び出したはいいが、何をすればいいのか分からず途方に暮れている状態が続いていた。

十四歳、中学三年生の私には当たり前だが車やバイクの免許がない。

電車で遠くに行くにしても、そこまでの貯金はない。

そもそも、あまりにも突発的に飛び出したため、携帯電話や財布と何一つ持ってきていないのだから、公共の交通機関を使うことはできない。



目的地もないうえに、移動する手段も浮かばない・・・

歩いて行くわけにもいかないし、家に帰ろうかと思っていたときだった。

一台のトラックが駐車場に入ってきて、中から一人の男の人が出てきた。
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