スイートルームの許婚
*ワガママなお客様
コンシェルジュと言う職業を完全に履き違えている由可奈。



脅しにも似た言動で俺にYESかNOを迫った。



「俺は龍咲社長みずから、ヘッドハンティングされて、このホテルに来ました。お嬢様が龍咲社長に俺を追い出そうと頼むんなら、頼んで頂いて結構です」



俺だって負けていない。



「・・・」
上唇を噛み締めて、悔しげな由可奈。
何も言わなくなってしまった。



以前にも増して、可愛くない…


「恋愛経験が乏しいのは…そのお嬢様の性格です。顔は美女ですが…その可愛くない性格を知れば…どんな男だって…逃げていくのは当然」



「…だから…愛斗も私との許婚を解消したの?」



「それは・・・」





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