指先から、愛
指先から、愛




「課長ってステキよね」

「そうそう。背は高いし、顔もいいだなんて……まさにパーフェクト!」

「部下には優しいし、言うことなしって感じよね。スーツ姿もカッコイイ」

「ああいう男に抱かれてみたい」

「わかる!」



 黄色い声が廊下に響き渡っている。

 会議室の扉に背を預けている私の耳に入ってきたのは、目の前の男の好評価。
 それも、抱かれてみたいだなんて……。

 それなら一度抱いてもらえばいいんだわ。

 私は、目の前の男を睨みつける。

 だけど、私の睨みなど怖くもないとばかりに、その長くてキレイな指が私の身体を弄ぶ。








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