スイートルームの許婚
*桜の正体??
俺はフロントに戻っていく。


俺の代わりにロビーを巡回していた栗原と出くわす。



「お嬢様は帰ったのか?」


「いや…俺の部屋だ。暫く此処に泊まるらしい」


「お前が引き止めたのか?小早川」


「俺は…」



ハッキリと帰るなとは言わなかったが…。
暗黙の了解のような感じ。


「たくっ」
栗原の顔は渋面になる。


「まぁー、二人してラブラブみたいだし、そろそろ…お前の監視は終わりかな?」


「え、あ…」


「来週にはお昼の情報番組の撮影隊が来るし…俺はテレビに映ると非情にマズいんだ」


「お前…警察に追われてるのか?」


「それに近い…」

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