君と恋に堕ちた事について
2009年 ②
しばらくしたある日、麻実が会社を休んだ。


インフルエンザだという。

確か、彼女の実家は北海道で一人暮らしのはずだ。


大丈夫だろうか?


昼休みに心配になって、連絡してみた。


「はい。」

「下山さんか? 大丈夫なのか?」

「正直、ツラいです。」
「何か欲しい物はあるか?」

「アイスクリーム。」

そう言うと電話が切れた。


オレは、部長のみが管理している社員住所録から麻実の住所をメモした。
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