咲き舞う華は刻に散る
第一章:《薊》

1.



障子の隙間から太陽の光が差し込む。



その光を感じ、美桜里は目を開けた。



目の前には見慣れない木目の天井が映っている。



「此処は…、くっ…」



自分の居場所を把握しようと身体を起こしたが、脇腹に鋭い痛みを感じた。



それでも、どうにか身体を起こすと、脇腹を見た。





< 50 / 615 >

この作品をシェア

pagetop