神様修行はじめます! 其の二
山の上の祠にて
「はぁ、はあ」

「ほれ、頑張れ」


「はぁ、はぁ、はぁ」

「ほれ、もっとしっかり歩かんか」


「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」

「やれやれ、若い者が情け無い」


むかあぁぁっ!


勝手な事ばかり言いやがって~!


自分は、あたしに抱っこされて楽してるクセに!


「ちょっと絹糸!」

「なんじゃ小娘」

「文句ばっかり言うなら自分で歩け!」

「ケガをした老猫に、なんと心無い仕打ちをするんじゃ」


しれっと受け流す絹糸。


ワザとらしく「ごほごほ」なんて咳き込むマネまでしてる。


・・・哀れでもなんでもないっつーの!

この化け猫!


だいたいなんで、こーんな山道を通らなきゃならないの!?


絹糸に聞いても「必要だから」としか答えないし!


必要って・・・


いったい、どんな必要があんのよ~。


はぁ、もうダメ限界!


あたしは、地面にヘタリ込んでしまった。

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