My Romeo & Your Juliet ~俺様部長×地味子~《完》
Act Ⅰ
「おい、そこの一年!」

男子という生き物は苦手である。

こんなあたしに声をかける男なんていないはず…

後ろから聞こえる声を無視してスタスタ歩く。



「…無視すんなよ!」

耳元で怒鳴られた低い声と、いきなり肩をつかむ男の手に体がビクッと反応する。



「あ、あたしですか?」

「お前以外に誰がいるんだよ…」

声が裏返りそうなくらい緊張するあたし。

目の前には、そんなあたしを見下ろす背の高い男。

まず足元から確認する。

内ばきのラインを見ると、うちの高校二年生らしい。

ゆっくり視線を上げて、相手の顔を確認する。



「あっ…!?」

このクールな…
というか、冷たい視線の人

どこかで見たことあるような…??
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