【短編】ショートメッセージ
心にぽっかりと空いてしまった穴を塞ぐ術もないまま、虚無感を漂わせながら私は暮らしていた。

暮らすために働き、水を飲み、ただ食べていた。そこに、生きている実感など、感じることはできなかった。

朝は必ずやってきて、私を苦しめる。なぜか夜明けに目が覚め、窓から薄く差してくる光に、恐怖を覚えるのだ。

また今日も、生きなければならない、と…

死ぬ勇気など、私にはなかった。

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