For 10 years
君の幸せ
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絢華ちゃんの誕生日当日、俺はたまたま休みだった。


予約しておいたケーキを取りに行ってから、保育園へ向かった。


二人を連れて、絢華ちゃんのアパートへ着いたけれど、まだ帰ってきていないらしい。


三人でアパート横にある小さな公園で遊んだ。


今日は絢華ちゃんは早上がりの日。


保育園へ行かないように、舜くんが迎えに行った。


絢華ちゃんは、笑顔になってくれるだろうか。


そういえば、蒼太も優華も絢華ちゃんには黙っていられたらしい。


これはすげぇ…


絶対にしゃべっちまうと思っていたから。



しばらく遊んでると……



「ママー!」



と、こっちを愛しそうに見ている絢華ちゃんに、蒼太が手を振った。


絢華ちゃんも手を振り返した。



「ママ、おうちにはいろう!」


「そうだね」



視線は自然と絢華ちゃんの手に移る。


わかっていたことだけど、結構へこむ。


仲良く手を繋いで歩く二人の後ろをついていった。
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