銀の精霊・森の狂王・時々、邪神
火と土と風の戦い
「う……あ……?」

 呻き声をあげながら開いた両目に、真っ青な空が見えた。
 ここは……どこ?

「……そうだ! ジン!? モネグロス!?」

 気づけばジンの体が、あたしとモネグロスの体を守るように覆い被さっている。

 あんな大変な状況で、あたし達を庇ってくれたのね!

「ジン! しっかりしてジン!」

「う……」

 無事に意識が戻ったようで、ジンの体が身じろぎした。

 両手をついてゆっくりと体を起こしながら、頭を振っている。

「し、ずく……?」

 ぼぅっと霞がかかったようなジンの銀色の目が、だんだんハッキリしてきた。

「……雫! 無事か!?」

「う、うん! ジンこそ大丈夫!?」

「オレは平気だ。モネグロス! おいモネグロス無事か!?」

「あ……えぇ、大事は無いようです……」

 モネグロスがゆっくり体を起こすのを見て、ジンが安堵の溜め息をついた。

 良かった。みんな無事だったんだ。どうなる事かと思った。

 一息ついて周りを見渡せば、目に映るその景色は、今までとは打って変わったものだった。

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