恋の扉をこじあけろ
怖いから


23日。

わたしの、21歳の誕生日。


1人暮らしの冬実の部屋にお邪魔して、冬実にお祝いしてもらった。


「えへへー」


「気持ち悪い」


的井先生からのプレゼントを手ににやにやが止まらないわたしを冬実が侮蔑の目で見てきた。


もうこのやりとりは何度目になるだろう。

それでも止まらないんだから仕方がない。


「もうわかったから。歯磨きセットもらって浮かれてる女、初めて見たんだけど」


「まだ使えてないの、もったいなくて」


「使いなさい。せっかくもらったんだから」


もっともなことを言われた。


確かにその通りだけど、これを使うにはまだ勇気がいる。


冬実は呆れながらケーキを口に運んだ。

冬実がわたしのために作ってくれた、手づくり感溢れるバースデーケーキ。

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