裏切りの恋
3章 本能
朝目を覚ますと、そこは知らない部屋。
あたしは昨日あった出来事を冷静に思い出していた。
(裕翔っ……)
(夕菜……)
裏切ってしまった…。
明を……。
ベッドには、もう裕翔の姿はなく、辺りを見渡してみても人の気配はしなかった。
「裕翔……?」
呼びかけても、返ってくる返事はない。
あたしはベッドの下に落ちていた下着と、男物のTシャツを身に着けると、寝室を出てリビングへと向かった。