長い夜の甘い罠【完】
四、ボディーガード


――――――
――――
――



週末のデートを終えた次の日の月曜日。仕事を終え帰宅しハイツの玄関のドアを開け、中へと入る。

ヒールを脱ぎリビングへと入った矢先、衝撃的な光景に足を止めた。


「…え」


リビングには見知らぬ男が二人、土足で立っていた。

あまりに衝撃的過ぎて、恐怖心から足が鋤くんで動かない。

逃げなきゃいけないのに…怖くて足がカクカクと小刻みに震える。

まるでそれは、紛れもない家族を失った時の光景そのものだった。

< 56 / 231 >

この作品をシェア

pagetop