なんでも屋 神…最終幕
第三章
「依頼は確かに断ったが、何故そこまでヒロが肩入れするのか聞いておきたい。」



朱く染まってきた空が、端正なヒロの顔に陰影を作り出していき、力強く見える表情に変えていく。



「別にどうでも良いだろ。」



予想していた返答だけに、さしてがっかりもしなかった。



それに、俺が本当に聞きたいのは別の事だ。



「さっき、千里と優香を強引にスカウトしている奴等から助けたと言ってたな?相手は[湊開発]の息がかかったスカウト達じゃないのか?」



俺の言葉を受けて、ヒロの右瞼がぴくりと動いたのを見逃してはいない…思った通りだ。
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