月灯りに照らされて
選挙
翠がマンションに戻ると、まず、リビングからキッチンまで、
ゴミで散乱していた。

たった、4日でしかないのに、この荒れようは、酷かった。

とりあえず、寝室に向かい、寝室を開けると、薫が青白い顔をして
眠っていた・・・。

そんな薫の脇に座り、翠は薫に、キスを落して

「薫・・・・薫、ごめんね、一人にして・・・・愛してるわ」

「・・・・んっ・・ん・・・」と、薫が目を覚ました。

「翠!」と、急に抱きついて来た。

「薫、ごめんね、一人にして。ごめんね・・・」

翠も、思わず強く抱き返した。

「翠、あー翠が帰って来た・・・もうどこにも行かないで・・・翠」

「薫、大丈夫よ。どこにも行かないから、今は、ゆっくり休んで。
 眠るまで、ちゃんと側にいるからね!」

「うん、翠、愛してるよ・・」

薫は、まだ薬が効いているせいか、すぐに眠り始めた。

薫が眠ったの見届けてから、翠は、リビングからキッチンの掃除に
取り掛かった。

五月蝿くするわけにはいかないので、さっと、ゴミだけを片付けて
大々的な掃除は、明日にすることにし、明日の朝食の下準備
をしてから、翠は薫を抱きしめるように眠りについた。

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