政略結婚~天使に導かれて~
クリスマス
愛と颯太は、それから日々変わらず過ごしていた。

颯太は、相変わらず忙しくしていたが、悠太が入社したため、相談相手も
出来、悠太は悠太で、日々仕事に追われてはいたが、社長の息子という
事実を隠していたため、結構快適に仕事をしていた。

愛は、趣味のアレンジのコンクールで優勝し、今までアシスタントとして
先生の手伝いをしていたが、週1回、自分の教室を開くことが出来る
ようになり、師匠である『東坊城 伊織』から、講師を任されるように
なっていた。



季節は過ぎ、既に12月に入り、世間は気忙しい時期になっていた。

愛も颯太も、誕生日が1月なので、二人で初めてのイベントらしいもの
が、12月のクリスマスだった。

愛は、クリスマスに向けて、仕事も忙しかったが、颯太と二人で過ごす
クリスマスをどのようにしようかと考えていたら、颯太が、

「愛、クリスマスは、どうしたい?ホテルが良いか?それとも自宅
 で二人っきりが良いか?どっちが良い?」

「うーん、考えたんだけど、やっぱり、自宅でのんびりしない?
 颯太、ずっと忙しくて、ゆっくり休んでないじゃない・・・。
 のんびり休日を過ごそうよ!? ねっ!」

「うん、わかった。本当に、ここで良いのか?」

「うん、二人でゆっくりしようよ。私もクリスマス前は、バタバタ
 するし・・・」

結局、二人でのんびりとクリスマスを過ごすことになり、愛は
イブの夜のメニューなどを、今から考えていた。
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