政略結婚~天使に導かれて~
悠太の想い
それからも、愛達の生活は変わらず、ただ、愛の姓が西園寺に変わった
だけだった。

会社では、元々偽名を使っているので、問題はなく、日々を過ごしている。

1月には、愛も、24歳になり、悠太は26歳になっていた。

悠太の誕生日は、これまた愛と同じ日で、颯太とは一日違いだったが
悠太とは、一緒だった。

そのため、二人の誕生日は、三人でお祝いをした。

光太は、段々言葉も出てきて、今では、

「ママ、ゆーたん、じーたん、きーたん」と、呼べるようになっており

豊、曰く、「何で、俺がじーたんなのに、君子は、きーたん
 なんだ! 君子は、ばーたんだろ!」と、拗ねて可笑しかった。

愛の周りの人たちも、颯太の三回忌を終えたことにより、少しずつ
変わり始めており、

楓と孝太郎が、3月に婚約し、来年の春に式を挙げる事になり、愛は心から

「楓、兄さん、おめでとう! 必ず幸せになってね!」

「ありがとう 愛!」

楓と孝太郎は、本当に幸せそうだった。

二人の幸せが、いつまでも続くことを、願うばかりの愛だった。
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