狼系不良彼氏とドキドキ恋愛【完】
第五章 突然訪れたファーストキス

「……――やだっ。ジャージ、ベッドの上に忘れちゃった!!」


「も~!!桃華ってば、ホントドジなんだから!!」


「沙希ぃ~……、どうしよう……。今日は1時間のお説教じゃすまないかもぉぉぉ……」



あたしは誰もいない教室で頭を抱えて座り込んだ。


朝起きてから、今日こそは絶対に忘れないようにってベッドの上にジャージを置いたところまでは記憶にあるのに……。


球技大会の日にジャージを忘れるなんて致命的。


体育の時間に忘れた時は、隣のクラスの友達に借りることもできる。


だけど、球技大会の今日は、全学年の生徒がジャージを着て校庭に集まる。
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