溺愛カンケイ!
急接近!?

「じゃ、そろそろ帰ろうか。花音ちゃんは電車かな?」


お店を出ると原田部長が声かけてくれた。

「はい、そうです」

終電に間に合うように帰らなきゃ。今ならまだ間に合うし。


「オイ、拓也。お前車だろ、送ってあげろよ」

「えっ!」「はぁ?」


同時に声が出た。
原田部長、余計な気を使ってくれなくてもいいのに。

「あっ、あの…いいです。遠いし悪いですから」


慌てて断った。送ってもらうなんてとんでもない。


「花音ちゃん気にしないでよ。それに危ないし…」

「俺が送りますよ」

田中主任が口を挟んだ。


「お前はいい。それに酒飲んでるし、信用ならない。田中は代行でさっさと帰れ」


部長はピシャリと田中主任に言った。
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