エゴイストよ、赦せ
ふたりの代わり








ローサの部屋は、僕が住んでいる部屋と同じで、一応ワンルームだ。

けれど、僕の部屋の倍以上の広さで、それなのに、思っていたよりも物が少ない。

テーブルとソファ、セミダブルのベッド、それから本やCDが収納されているディスプレイラック。

テレビはない。

なので、ビデオデッキ、DVDプレイヤーなどもなかった。

女の子の部屋としては、かなりシンプルだと思う。

ウォークインクローゼットには、プライベート用の他に、仕事用の服。

夜の姿は、あまり僕には見せたくないみたいで、見えにくい位置へと移動させてしまった。

ローサが、そんなことを気にするということが、少し意外だった。

彼女の可愛らしさは、あの中に詰まっているのだろうか。


キッチンのシンク前にキッチンカウンタがあり、メインとなるフロア側には備え付けと思われる背の高いイスが二脚、床に固定されている。

ファミリー向けマンションによく見られるリビング・ダイニングのような感じだ。
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