窓際のブラウニー
第11章【彼の秘密】





朝、機嫌の悪いお義母さんを残し、一人で家を出た。



「昼ごはんの買い物に行ってきます。」


それだけ言って、家を出た。





小さな鞄に携帯電話と財布だけ入れて、

あの場所へ向かった。





とにかく家にはいたくなかった。


向き合うことを避け続けている私達夫婦はいつの間にか

冷え切った仮面夫婦になっていた。



そのことを実感した昨日の夜。





【会いたい】とだけ送った私のメールに

田所さんは何通も返してくれていた。



【どうしました?】


【大丈夫?】


【何があった?】




電源を入れた私は

誰かが自分を心配してくれていることが嬉しくて

涙が出た。



< 97 / 180 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop