「わかってるってば」
桜井凛って女
私、櫻井凛は、丸5年、OL向け女性雑誌「Flower」の編集部で、コツコツ・・・そう日夜、コツコツと働いてきた。

とあることから・・・

コラムも担当するようになって、物を書くって作業も任されていた。なんか自分らしくって好き。

それは・・・刻々とやってきて~

自分も30を過ぎた頃、周りの環境がじんわり・・変わり始めて・・・

結婚式に次ぐ・・・結婚式・・・年に2人のペースで結婚していく女友達達よ(泣)

仕事は不規則。取材だの・・・スチールだの・・・校正に・・・営業に・・・

「なんだこれ?」って正直、殺人的に忙しい。

そんな私を癒してくれる場所・・・最高の居場所だった・・・


都内のアパート。もう、そこは、女子寮みたいな感じで、

週末の夜は決まってガールズトーク♪誰かの部屋へ集まっては

夜な夜な・・・飲んで、しゃべって・・・

これじゃ、いけなかったのね・・・。

転機って急にやってくるもの。本当に最悪!!

「ごめんね・・・凛。」

編集部のエース的存在の女の突然の退社。

「えーーー。」って・・・社内は緊急会議の嵐となった。

この危機をだれが埋めるのか?って・・・ことなわけで・・・

とほほ・・・

私は、悲しくって・・・先輩ともっと一緒に仕事したかったから・・・

入社当時から面倒をみてくれた、我が姉よ・・・。

退社の理由。

なぜか、社の人間は誰も知らない。

自己都合?・・・ふーーん・・・

「・・って・・・気になるし・・・」

「先輩・・・なんかあったのかな~・・・」

慌ただしい毎日は私には容赦なく、先輩と話す時間も与えてはくれない。

「すごいね。おめでとう!!」

まぐれなのか・・・奇跡なのか・・・

その頃、趣味で書いてた恋愛小説がナント書籍化!?

「これは、やばい。」

櫻井凛ではなく・・・違う名前の私が走り出した。

「私・・・作家になろうかな~?・・」当時の私の密かなつぶやき。

「え?なんて言った?今?」

最初は作家なんて絶対ムリ!っていってた編集部のみんなも、

ようやく、折れた。(笑)

今は・・・

・・・こんなにも作家している毎日。

先に退社した先輩が紹介してくれたとある出版社へ私は転職した。

そこでは・・

もう編集部の一員ではなく

作家として、お世話になっている。

「あーーーなんて楽なの~」最初は「先生」「先生」ってモテはやされた。

でも・・・・

こうして、そう、穏やかに過ぎていく予定だったのになんで・・・・

唯一違っていたことは、

前の職場は女子ばっかだったのに

今度はメンズもちらほら・・・

そして、何より・・・

どんだけ若いんだ?今度の担当者は~・・・

「先生・・・・」「先生・・・こっち向いてよ。」

「は・・・・ハイ・・・いや・・・でも・・・」

もはや・・・直視できない。

また来週もやってくる。私の元へ・・・
< 1 / 45 >

この作品をシェア

pagetop