二重人格神様~金と碧の王~
第3章

秘密のキス




それから、どのくらい時間が経過しただろうか。


抱かれたまま、屋敷内を徘徊しある部屋のドアを開けるとそこは広い部屋に大きなベッドがあった。


海鈴さんの部屋よりは、小さいけれど見るからに豪華な部屋。


その部屋に入れば、グレンさんは私をベッドにおろし、そのままベッドに座る。



「ここで寝てろ…帰るときに声をかけてやるから」


「あ…は、い…ありがとうございます…運んでくれて」


恥ずかしくてドキドキしたけれど、抱いてくれなかったらここまで来れなかった。最悪は倒れていたかもしれない。


だから、グレンさんに感謝しなくてはならない。


「別にいい。俺も抜け出す理由が出来た」


「…え?」


「あまり好きじゃないんだ。夜会。挨拶なんかめんどくさい」


そう、だったんだ…


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