スウィートレッスン〜運命の相手は…幼なじみ!?〜
【7】 スキ……。
[ ヒナ:side ]
「そろそろ…帰るか?」
寝そべっていたダイちゃんが砂浜から体を起こした。
ホントは『もう少しだけ…ここにいたい』って言いたかったけど、そんなわがまま言えなくて
「……うん。帰る」
気持ちとは反対の返事をした。
ダイちゃんはきっと…あたしの気持ちを少しでも落ち着かせようとして、この静かな海に連れて来てくれたんだと思う。
どこまでも続く大きな海と穏やかに流れる波の音が、疲れきった心を少しだけラクにしてくれた。
でも、この海よりも…あたしの傷ついた心を1番癒してくれたのは…隣にいてくれた
────ダイちゃんだった。