ヴァイブ
ドックンドックン…

会えて嬉しいハズなのに…

何だろう?
この心臓の唸り方は…?

じわぁ~と、掌に汗が出てくる。

私の事を覚えているからか、
ただの客だからか…

タカミ レイジは、私に笑顔を向ける。

私達を席に案内した店員に話し掛けられて、タカミ レイジは私の方へ向かって来た。

おそらく、私がタカミ レイジを待ってる事を伝えたのだと思う。


タカミ レイジが近付く度に、

ドックンドックン

心臓の唸り音は、
大きくなる。


私の目の前に、タカミ レイジが立った。

ドックンドックン

目の前が……

歪んでいく…

酒に酔ってるわけじゃないのに、

体が揺れてる…?


「いらっしゃいませ。僕を待っていて下さった様で…。どうされました?」

私に向ける笑顔。

あの時の声…
あの時の…


……優しい目………

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