シンデレラ☆ジョブ
☆ミ シンデレラ☆ジョブ

 とにかくイブまでの1か月半

 平井さんのいない日にバイトを入れ

 家事をしようと決めた。





「……」





 それにしても

 あんなにカッコ良くて優しい人が

 わざわざバイトを雇わなくても

 ニセ彼女になってくれる人

 沢山いそうなのに……。



 頭の中に疑問がよぎる。



 彼の居ない夜は

 バイトでもらった物を食べて

 部屋で勉強をする。



 4畳の部屋がとても広く感じて

 なんだか落ち着かない。



 ピンポン♪ とチャイムが鳴った。





「はい?」





 出ると、宅配の人が

 大きな箱を2個玄関に置いた。



 差出人は『平井聖人』

 受取人は『田辺美乃里』になっていた。



 なんなんだろう???

 そう言えば

 あたし宛の荷物は開けていいって

 言われてたな。





「うわぁ~!!」





 何コレ、ナニこれ~!?



 開けてみると

 ふわふわキラキラの女の子な洋服・靴

 アクセサリー・鞄・コスメ、雑貨が

 あふれんばかりに入っていて



 あたしは

 あわてて平井さんに電話した。





『あぁ、届いた? バイト中はそれ着てもらいたくて、趣味合わなかったかな?』



「全然!! サイズまでドンピシャのストライクです」





 もしかして、この前の

 ウインドウショッピングで?





「ありがとう、ございます」



『明日帰るから、夕飯ヨロシク』



「はい」





 本気で『彼女』を

 頑張らなくちゃ!! と思った。



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