同期が急に変わったら…。〜将生side〜
だな。


出張最終日。





午前中、

昨日、テシさんから

ダメ出しされた部分の補足と

残りのプレゼンを終えた。





今日は、テシさんの鋭い指摘にも

卒なく答え、賛辞を浴びた。





テシさんは、

午後から営業に出るらしく、

昼食は、一緒にラーメン屋に行った。





『藤森、今日のは完璧だったな。』

『いえ、まだまだです。』

『いや、そんな事ないぞ。
俺が昨日指摘した箇所は、
分かりやすく修正したんだろ。』

『はい。夕べ直ぐに。』

『そういうとこは、変わってないな。』

『そうですか?』

『ああ。
それでいい。まあ、頑張れよ。』

『はい。』





テシさんとは、

そこで別れて、挨拶を済ませた。





夕べ、やり直した資料は、

なんとかテシさんに認められたようだ。





まだまだ、俺には学ぶべき事も多い。

俺が学び、部下を育て、

互いに向上すべきだろう。






とにかく、

福岡支店への出張は、

有意義な3日間だった。






……疲れた。


さあ、帰るか。






今回のような出張の時は

今までの俺なら、

仕事の事しか考えられなかった。




でも、今回は違った。




仕事以外の事が気になったとしても

やるべき事を充分に出来るなら、

両立は可能だ。





それも、今回俺が得た事だ。

そりゃそうだ。

じゃなきゃ、

世の中、独身だらけになるよな。




さ。




早く帰ろう。





いずみの待つマンションに

早く帰りたい。





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