ちょっと裏話でも
■花咲く原石_2012.11

物語について

ファンタジーを書きたい。
なるべく短くしたい、妖精なんかがでてくるやつ。

そんな感じで図書館で本を調べながら思いついた作品でした。

様々な西洋の妖精を調べる中で目に留まったのが「ドワーフ」。

本当は女性にも立派なひげが生えてるんだそう。

うーん…それでは主人公にはなりにくい、そう思ってハーフにしました。

本当はこのドワーフと人間の恋の末に生まれた~というところに物語はあったんですけど、ざっくりカット。

私は作品にテーマ曲を設けて、その世界観に浸りながら物語を想像するのが好きなんです。

今回の作品も同じで、だいたいのキャラ設定が頭の中に出来てキャラたちが頭の中で話し始めるとイメージにあった曲をひたすらリピートかけて聞きまくります。

坂本真綾さんの「birds」が「花咲く原石」の基盤になりました。

森の中を彷徨うイメージ、青い空への憧れ、そう言ったことを想像して出来たのが

森の中を進んで目的地に向かうという、森を舞台としたこと、

最終目的地である中央は森を抜けた先の青空の下にあるということ、

この2つの設定でした。

籠の中の鳥というドワーフの生活、そこから逃げ出し羽ばたくための旅を導く人の存在。

そして絆、繋ぐということをテーマに作った物語が花咲く原石です。

父親から受け継いだ血と技術、そして仲間というかけがえのない絆、

その絆を信じて疑わない強さと勇気、主人公にはすべてを担ってもらい、葛藤を彼女を支える人物に背負ってもらいました。

結果的に恋愛要素が全くない感じになりましたが、本当は少しだけでも絡ませたかった。

それは誰かというと…シイラとオーハルじゃおもしろくないですよね(笑)

古く固まったシイラとオーハルの関係に新しい風をということで登場させたエルフのリト。

シイラとリトの恋愛を入れてしまうと石がもちませんでした(笑)残念。

個人的にはファンタジーって恋愛よりも何かと戦うことだよな、という思いがあったので

これぞファンタジーでしょう!と思って書いた作品でもありました。

昔作った作品のリメイクではなく、新しく作った作品だったので結構楽しかったです。

そして何より「第8回日本ケータイ小説大賞」パープルレーベル賞の最終審査に残れたことが嬉しかった。

PV数はあまり伸びなかった作品ですが、私の作品でも読んで気に入ってくれる人がいると痛感できた出来事です。


< 5 / 16 >

この作品をシェア

pagetop