愛し*愛しの旦那サマ。
10,7櫻井夫婦的“H・W”




十月七日、大安。

私が本日、愛を誓う神様は、というと―…

時は遡り、七月某日。


「もしもし?幸代だけどね、いきなり本題に入るけど、十月七日空けといてね」


と、実家に挙式の予定を伝える連絡を入れた私。


『十月?まだだいぶ先やなぁ~、何かあるんかい?』


電話相手は父、貫一。


「何かあるって、一生に一度の大イベントがね……」

『大イベント?大きな天分現象でもあるんかい?』

「はぁ……?何でまた天分現象なんて……」

『いやぁ、ちょうど今、縁側で夜空を見ながら一杯やってたから言ってみただけ』

「……」


何だかちょっとロマンチックな貫一。

まぁ、ロマンチック貫一はさておき、


「可愛い長女が結婚一年目に晴れて式を挙げることにしたから」


とりあえず本題を伝えると、


『えっ?!本当に……!?』


驚いた様子で貫一。


< 473 / 498 >

この作品をシェア

pagetop