元恋人の甘い痛み【完】
二十、芽生える嫉妬心
雷牙のマンションに着くと、鞄からスマホを取り出し雷牙へと電話を掛けた。


だけど中々出ない。


「もう寝た?」


夜も遅いし寝た可能性あるわよね。スマホを切ろうとした刹那、雷牙が電話に出た。


『…何だ?』

「…あ…えっと…」


凄く気まずい。


事情を知ったとは言え、あんな喧嘩までしてしまったんだもの…凄く気まずくて言葉が喉を通らない。


『用がないなら切るぞ』

「あ、あの!」

『雷牙ぁまだ?早く来てよ』


通話のバックから猫なで声な女の声が聞こえた。
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