クリスマス残夢
クリスマスの朝


クリスマスの朝、誰よりも早く起きて、子供たちの枕元にプレゼントを置くのが私の使命。


といっても、私が一番に起きるのは毎日のことなんだけど。


リビングの隣の六畳の和室が、私たち家族の寝室。シングルとダブルの布団を並べて敷いて、二人の子供とあなたと私が枕を並べて寝ている。


隣で寝ている上の子を起こさないように、そっと布団を抜け出した。向かうのは、今は使っていない夫婦の寝室。


クローゼットに隠していたプレゼントを持って戻ったら、二人の子供とあなたはまだぐっすり寝ている。さっきと同じ体勢のままで。


それぞれの枕元にプレゼントを置いて、子供たちに布団を掛け直した。上の子は布団にしがみつきながら潜り込み、下の子は掛け直した布団を勢いよく跳ね飛ばす。


まったく、仕方ないなあ。
布団を掛けるのを諦めて、毛布を胸まで掛けた。気づかれないように慎重に、ゆっくりと。


よし、大丈夫。
見届けて部屋を出る。




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